ステップ1 相続した実家と自分の理想や現状を知る
先ずは実家の状況と自分自身を知ることから始めます。それにより自分の理想が叶えられるか判断しやすくなります。
【実家の状況】
ご実家の状況をいま一度確認します。確認することで、利活用のできる範囲が分かってきます。
・建物の状態
築年数、リフォーム歴、修繕箇所などの建物の状態を把握します。
・周辺環境
交通の便、周辺の施設、治安など周辺の環境を具体的に把握します。
・将来性
周辺地域の開発計画などから、地域の将来性を考えます。
・税金や固定費
固定資産税、都市計画税、電気代などの固定費がいくらかかっているか確認します。
これらは実家を空き家としていても発生する支出になります。
【あなたの状況】
自分の現状を見つめ、理想の姿を想像してみます。
老後のライフプランを考えたことはありますか?
仕事を長く続けたい、趣味を生きがいにしたい、どこに住みたいなど、理想の老後の生活を思い浮かべてみてください。
理想の生活を実現させるためにいま必要なことは何かも考えていきます。
例えば
・経済面
老後の資金や、もしもに備えた貯蓄は足りているでしょうか?貰える年金額の確認なども含め、この機会に老後のお金を把握してみまます。
・健康面
病気がちだったり、ケガが多いと医療費がかさんでしまいます。健康を維持するための食生活や運動はできているでしょうか?
・家族との関係
家族との関係は良好で、あなたの考えを尊重してくれて力になってくれるでしょうか?また、孫の面倒をみるなど時間的な拘束も把握します。
・期限を決める
理想の姿にむけて期限を決めます。何となく過ごしていると、時間はあっという間に過ぎてしまいます。
自分自身の現状や理想の姿を考えることで、ご実家の最善の利活用が見えてくる可能性があります。
ステップ2 賃貸、事業活用、売却のメリットデメリット
相続した実家は自分で住む以外に、賃貸に出す、店舗や民泊として活用する、売却するなどがあります。
選択肢のメリット、デメリットをあげることで、適した選択肢を絞ることができます。
賃貸
・メリット
安定した収入が得られる。実家を住居として維持できる。
・デメリット
入居者の管理や賃貸募集が必要となる(管理会社に任すことができます)
入退去時などに修繕費用が発生する
事業として活用
・メリット
リノベーションをして新たな価値を生み出すことができる。事業者としてやりがいを感じられる。
・デメリット
目的に合わせた内装工事が必要なので初期投資が必要。事業としての覚悟がいる。
売却
・メリット
売却資金が入ることで気持ちに余裕ができる。金融投資に振り替えるなど老後に向けた資産運用ができる。
・デメリット
思い出や愛着がある実家を手放す心理的な葛藤がある。
実際に買主が現れた時に、嬉しいような残念な気持ちになったと胸の内を話してくださった方もいます。
どのデメリットを受け入れられるのか結論を急ぎすぎず、折に触れて考えていくとおのずと結論が見えてくると思います。
ステップ3 不動産会社など専門家に相談
考えがまとまってきたら、専門家に相談します。不動産の相談といえばまずは不動産会社を思い浮かべると思います。
知り合いの不動産会社がいれば相談してみましょう。いない場合は、紹介してもらえる不動産会社がないか知人に聞いてみてください。
また今は、ブログやYouTubeなどで発信している会社も多いので、いいと思った会社に連絡を取るのもお勧めです。
ほぼ紹介のみや、YouTubeを始めてお客様が増えた不動産会社を知っていますので、有効な探し方だと思います。
相談内容は以下のようなものになります。不動産会社から税理士や弁護士を紹介してもらうこともできます。
不動産会社 不動産の賃貸や売却に関するアドバイスを貰う
不動産会社では、相続した実家地域の特性や需要などをもとに計画を立てることができます。
また賃貸や事業活用の場合は、家賃の相場や空室のリスク、管理の方法について詳しいアドバイスをもらえます。
利活用や売却の意思が固まれば、意向に沿って集客や売却活動をしてくれます。
税理士 相続税や固定資産税に関する相談をする
弁護士 法的な問題に関する相談をする
実家を売却したり賃貸に出したりする際に法的な手続きや確認が必要なことがあります。
たとえば土地の境界に関するトラブルが発生した場合などは早めに相談します。
立地や建物の状況により、希望がかなえられないこともあります。その場合でも折り合いがつく方法を話し合って決めることができます。
ステップ4 実家の活用手続きを進める
実家の活用方法が決まった後は、活用に向けて動き出します。
賃貸、活用、売却によってプロセスが違うので簡単に説明していきます。
賃貸の場合 入居者を募集する
賃貸にする場合は、家賃や契約条件を決め入居者を募集します。
不動産会社に依頼すれば、適正な家賃や条件を教えてもらえ、入居者も探してくれます。不動産会社を通じ借り主と賃貸契約を結びます。
賃貸後も修理や清掃などの管理が必要ですが、自分で対応するのが大変な場合は管理会社にお願いできます。
活用する場合 リノベーションの計画を立て、工事を進める
実家を活用する場合はリノベーションをして新しい使い方に合わせる準備をします。
設備も店舗や民泊に合わせて整えます。
建築士やリフォーム会社に相談して、予算や必要な工事を計画しましょう。不動産会社から紹介もしてもらえます。
自治体の補助金が使えることもあるので確認してみてください。
売却の場合 不動産会社に仲介を依頼し売却活動を行う
実家を売るときは不動産会社に依頼します。
不動産会社は家や土地の価値を調べて、どのくらいの価格で売れるかを判断し販売活動をしてくれます。
買い手が見つかったら売買契約を結び、手続きを進めます。売却には手数料や税金がかかるので事前に確認しておきます。
***
ここまでくると、不動産会社があなたに代わり動いてくれることが多くなります。
展開が早すぎる、意にそわないと感じたら、自分の考えや気持ちを伝えることも大切です。
ステップ5 その後を想像する
相続した実家をどうするか方向性が定まったら、その後の姿も想像してみます。
大きく違和感がある場合は、後に後悔の気持ちが大きくなるかもしれないので再検討をお勧めします。
賃貸のその後
賃貸にすることで、実家を維持しながら安定した収入を得ることができます。
設備の修理や交換、敷地内の清掃も行います。
長く安心して住んでもらえることが安定した収益につながります。そのためには入居者との信頼関係を築くことも必要です。
管理会社に賃貸管理を委託することで負担を減らすことができます。
活用のその後
実家を店舗や民泊として活用する場合、経営者としての視点が必要になります。
集客のための工夫、利用者への対応など事業を行う楽しさの他に責任も伴います。
民泊では地域の魅力を発信したり、観光客と交流したりするなどの機会も得られ、地域の活性化にも貢献できます。
売却のその後
実家を売却するとまとまった資金が手に入ります。
その資金は、より快適な住まいの購入やリフォーム費用に、また老後資金として運用することもできます。
趣味や子ども孫のために使うのも良いでしょう。
売却までには、実家を手放す罪悪感のような気持など葛藤もあったかと思います。
思い出深い実家を売却したお金ですから、後悔の無いよう堅実に有効に利用したいですね。
まとめ
空き家である実家の今後を考える際の、5つのステップをご紹介しました。
誰もが何度も経験することではありません。何処から考えていけばいいのか分からないと思ったら、このステップ1から順にやってみてください。
***
相続した実家が空き家になった場合、最終的に手放す方が多いです。
実家は思い入れも多く、多くの方が罪悪感など複雑な気持ちを持ちながら売却の判断をします。
売却以外の選択肢を検討した上で、最終的に売却の判断をした方が罪悪感などの複雑な気持ちが少なくなります。
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